導入事例
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アルティウスリンク株式会社
コンタクトセンターへの導入半年で
離職率を56%削減
大手複合機メーカーのコンタクトセンターでは、バーチャルエージェント®を活用し
オペレーターの離職率を56%削減することに成功。
特に、新人オペレーターの早期離職防止に効果を発揮している。
記事内容は2019年1月の情報です。りらいあコミュニケーションズは、KDDIエボルバと経営統合し、
2023年9月1日より「アルティウスリンク株式会社」となりました。
導入背景と抱えていた課題
- 顧客応対品質の均一化を目指す。
- リソース不足を回避するべく、離職率の低減が急務。
- ルーティン業務に追われる管理者の本来あるべきリソースの有効活用をしたい。
月間入電数16万件を150名のオペレーターで処理
大手複合機メーカーのお問合せ対応業務を担う、りらいあコミュニケーションズ株式会社。同社お客様企業のコンタクトセンターでは、複合機・コピー機・プリンターの修理受付から故障診断、専任担当者への取次ぎまで、広範なインバウンド業務を運営。お客様企業の施策に沿ったミッションを掲げ、かつて複数あったフリーダイヤルの一本化や社内マニュアルのデータベース化など、顧客満足度に繋がる様々な打ち手を講じています。
応対品質の統一を目指し、かつ従業員の早期離職防止を図ることが急務
「スーパーバイザー(以下、SV)にすぐ聞きたいのに忙しそうですぐに聞けない、もどかしい」――。オペレーター150名に対し、SVは20名体制。膨大な知識量を必要とするコンタクトセンター業務に慣れない新人オペレーターの離職が顕在化しており、お客様企業から顧客満足度向上を求められる一方で、オペレーターの早期離職に適切な施策を打てていないということが課題となっていたそうです。
こうした状況を踏まえ、コンタクトセンターでは顧客応対品質の均一化と人材確保の2つを解決すべくバーチャルエージェント®の導入を決断。オペレーターの応対品質の均一化を図りつつ、お問合せの不明点を誰でも素早く検索できるツールとしての機能を見込まれてのことでした。
結果、業務負荷が軽減され、よりストレスフリーな仕組みづくりを実現できたとのことで、半年で離職率を56%削減することに成功。バーチャルエージェント®導入が現場の課題改善に大きく役立った事例となりました。
導入効果
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導入後半年で
離職率56%削減 -
管理者の工数を
月20時間以上削減 -
応対品質の均一化、
顧客満足度向上へ
※ 2019年1月時点
PROJECT STORY
オペレーターの育成・意識向上を
AIチャットボットでアプローチ
「新人・ベテラン問わず誰が対応しても一定の応対品質が保たれる、
コンタクトセンター業務のあるべき姿に近づけました。」
同社のコンタクトセンターは、外部委託前は中堅社員が直接担当することで高い対応レベルを維持してきました。その一方で、ノウハウの属人化が課題となっており、バーチャルエージェント®導入初期に集められたFAQは150件しかありませんでした。応対データの土台を固めるべく、限られたデータからチャットボットのシナリオ構築とFAQの収集を進め、現在ではFAQを約700件まで拡充。また、電話応対中も素早く検索できるように半角全角の入力制限をしない、UI(ユーザインターフェース)を限りなくシンプルにするなど、様々な工夫を凝らしました。
プロジェクト開始から約2か月での本番リリース達成に加えて、「従来のマニュアル検索と違い、知りたい情報がすぐに得られて待ち時間のストレスが少ない」「安心して確認できるツールがあるためお客様への回答に迷いがなくなった」とオペレーターからも評価していただきました。
「以前はルーティン業務が大半を占めていましたが、
現在はSVのリソースを有効活用できています。」
現在は、SVによって、シナリオ設定やチューニングが毎月欠かさず行われています。また、運用フローをシンプルに設計、迅速な対応を心がけた運用を実施するなど、導入後もチャットボットのパフォーマンス向上に努めているとのことで、「導入効果に日々手応えを感じています」という声もあがってきました。
以前はSVがオペレーターの質疑応答業務に追われていたようですが、バーチャルエージェント®のリリース後は月20時間以上の工数を削減。「今後は削減できた工数を活用し、他業務のプランニングやデータ分析、繁忙時間帯のオペレーターに寄り添ったサポートを行いたい」と、応答率・処理率の底上げに期待をしているようです。更に、バーチャルエージェント®導入による業務効率化が評価され、アルティウスリンク株式会社の社内アワードで社長賞を受賞。他コンタクトセンターの管理者から見学が続出するなどコンタクトセンターの新たな取り組みの先駆けとして注目されています。
「オペレーターの離職防止の強化に向けて、
新たなコミュニケーション手段として期待しています。」
新人の早期離職の改善の兆しが見えたなか、次のステップとしては、スキルを持った中堅オペレーターの定着を図るツールとして活用を期待されています。例えば、応対中のイレギュラーな問合せのサポートを可能とする機能の追加や、オペレーターの要望をリアルタイムに吸い上げQAのチューニングに活かすなど、従業員満足度の向上を図りたいとのことです。 そのためには、機械的にならない複雑な問合せに対応した会話作りや新たなコンテンツの拡充により、お客様企業の要望に寄り添う仕組みを構築し、さらなるオペレーションの活性化に繋がるお手伝いができればと考えています。